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2023.01.30
月経前不快気分症(PMDD)について
月経前不快気分症(PMDD)
月経前不快気分症/月経前不快気分障害(PMDD)とは、月経の前に抑うつ症状が起こる疾患です。
精神症状としては、易刺激性(イライラ)や情緒不安定、頭痛、不安、気分の落ち込みなどが特徴です。
身体症状としては、浮腫(むくみ)、体重増加、乳房痛、便秘や下痢などの症状が特徴です。
月経前1週間頃から症状が出始め、月経開始とともに症状は軽減します。
もし月経が終了した後も精神症状を認める場合は、他の精神疾患(うつ病、双極性障害、パニック症、ADHD、パーソナリティ症など)も鑑別に入れて検討する必要があります。
月経のある女性の中で、PMDDの有病率は5%ほどです。
PMDDは月経前に生活の質(QOL)がきわめて低くなるため、治療による症状軽減が必要と考えられています。
PMDDの治療としては、婦人科ではピル等が用いられるようです。
心療内科・精神科領域での薬物療法としては、抗うつ薬(SSRI)と抗不安薬を少量内服する方法があります。
抗うつ薬は月経前のみ少量内服する場合、1か月を通して少量内服と月経前に増量して内服する場合、1か月を通して同じ量を内服する場合など、ご本人の1か月の症状をみて治療法を検討します。
また、抗うつ薬で副作用が強いときは、漢方薬で症状を和らげる場合もあります。
PMDDは治療することにより、QOLが高まり、社会的効用が大きい疾患です。
月経前の精神症状や身体症状が気になる方は、医療機関にご相談ください。
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