お知らせ・ブログ
2022.01.22
双極性障害について
【双極性障害】
双極性障害は気分が高まったり落ち込んだり、そう状態とうつ状態を繰り返す脳の病気です。
約100人に1人がかかる病気です。20代から30代前後に発症することが多いです。
双極性障害は、激しいそう状態とうつ状態がある双極I型と、軽いそう状態とうつ状態がある双極II型があります。
そう状態とは
・エネルギーにあふれ、気分が高まって元気になった気がする
・あまり眠らなくても元気
・急に偉くなったような気になる
・なんでもできる気になる
・おしゃべりになる
・怒りっぽくなる
・浪費が増える
・強いそう状態では幻聴や妄想がみられることがある
うつ状態とは
・気分が落ち込む
・寝てばかりいる
・やる気が起きない
・楽しめない
・疲れやすい
・なにも手につかない
・死にたくなる
などの症状をいいます。
初期症状でうつ状態のみの受診でうつ病と診断された患者さんが、経過中にそう状態となり診断が双極性障害と変わることもよくあります。
双極性障害とうつ病は治療法が異なるため、注意が必要です。
過去にそう状態がなかったかどうか、診察の時に教えてください。
双極性障害の治療には、薬物療法と心理社会的治療があります。
薬物療法としては、気分安定薬、非定型抗精神病薬などが使われます。
また不眠などの症状には睡眠薬を組み合わせることもあります。
そう状態は患者さん本人にとって気持ちがいい場合が多く、頑張りすぎてしまう傾向があります。眠らなくても元気な状態となりますが、そう状態の時は十分な睡眠をとるよう心がけましょう。そう状態の時はがんばりすぎないことも重要です。6割くらいでちょうどよいと指導しています。
うつ状態の時は患者さんにとってつらく苦しい時期です。できるだけ休養をとることが必要です。死にたい気持ちが出てきたときは、医療機関の受診を早めて、すぐに相談しましょう。
双極性障害は再発しやすい病気です。症状が治まっていても、自己判断で薬を飲むのをやめてしまったりすると、再発のリスクが高まります。主治医に相談しながら、治療を続けていきましょう。
〒387-0011
長野県千曲市大字杭瀬下43-1
屋代駅徒歩6分
TEL. 026-214-2114